ブレインテック ユーザー研究会 第1部(講演)-“ウェブらしさ”から考える、小規模図書館の利用者サービス戦略

ブレインテック ユーザー研究会 第1部(講演)-“ウェブらしさ”から考える、小規模図書館の利用者サービス戦略

  

日時:2012年11月21日(水)13:00-14:30
場所:第6会場
主催:株式会社 ブレインテック
講師:大向一輝さん(国立情報学研究所 コンテンツ科学研究系准教授)

概要:”ウェブらしさ”とは何か?それを考えることが図書館の利用者サービス戦略にどう影響を与えうるのか?ウェブの研究者である大向氏が、設計・開発に携わってきた「CiNii」で行なってきた様々な施策を、サービスをデザインするという視点からご紹介いただき、そこから小規模図書館がそのプレゼンスを高めるための利用者サービス戦略のヒントを探っていきたいと思います。
フォーラム詳細:http://2012.libraryfair.jp/node/869
当日資料(後日公開):https://www.braintech.co.jp/event/study/gu/index.html
  

  

フォーラムの内容

  • 開会前のお知らせ
  • 株式会社ブレインテック 代表取締役挨拶
  • 「”ウェブらしさ”から考える、小規模図書館の利用者サービス戦略」大向一輝さん(国立情報学研究所 コンテンツ科学研究系准教授)
  •   

開会前のお知らせ

  

  • 資料の中に、神奈川県資料室研究会のアンケートを配布しています
  • 弊社の賛助会員である神奈川県資料室研究会から、神奈川県立図書館に関するアンケートの依頼があった
    • 図書館総合展にご来場いたたいた方に広く意見をお聞きしたい
    • ご協力宜しくお願い致します

  

株式会社ブレインテック 代表取締役挨拶

  

  • 本日は皆さまお忙しい中、第27回ブレインテックユーザー研究会にご来場いただきありがとうございます
  • 第1部は講師の先生にご講演いただきます
  • 1986年から開催し、今回で27回目のユーザー研究会になります
    • 来年2013年には、弊社は創立30周年を迎えます
    • これもひとえに、ブレインテックをご愛好いただいている皆さまのおかげでございます
  • 弊社の主力商品である情報館は、中小規模の図書館の皆さまにご利用頂くことで成長いたしました
    • 中小規模の図書館の皆さまに共通することは、限られたスタッフ、限られた予算で、どのように良くしていくかということだと思います
  • 1つ目にNDL蔵書目録データ取り込み機能というものがございます
    • 恐らく、商用では情報館が初めて取り込んだ機能です
    • 国立国会図書館が作成した蔵書目録を簡単にご利用頂けます
  • もう1つは、クラウド型の簡単に蔵書データを公開する機能です
    • 大規模図書館では当たり前のOPACデータ公開ですが、小規模図書館では中々難しいところです
    • そこで、ご契約いただいている皆さまに簡単にOPACを公開できるサービスを提供することになりました
    • こちらは大変ご好評いただき、現在50館を超えるお客様にご利用いただいております
  • 昨年のご参加いただいた交流会で発表させていただいた、カーリルスポットという機能も提供できることになっております
  • 学校図書館、中小図書館では、OPACを外部公開しないのが普通ですが、現在は利用者のお客様にOPACを公開する必要があるのではないかと思います
  • 図書館でもウェブを利用することで、限られた予算でも様々なサービスを提供できるようになりました。しかし、技術的に難しいところもあります
  • 今日は、大向先生にご講演いただけるということで、楽しみにしています。
  • これからもブレインテックは、中小規模図書館で必要されているものを考え、ユーザーの皆さまにお喜びいただけるようなサービスを提供していけるよう、全社員で真摯に取り組みたいと思います
      
      

「”ウェブらしさ”から考える、小規模図書館の利用者サービス戦略」大向一輝さん(国立情報学研究所 コンテンツ科学研究系准教授)

  

  

  • 僕自身は図書館情報学を学んだわけではありませんが、CiNiiの経験からなにかお話できれば
      

自己紹介

  • 国立情報学研究所に研究者として雇用された
  • やらなければいけないことは2つありました
    • 1つは情報学に関する研究を行うこと
    • 2つ目はNACSISなどのウェブサービスを図書館の皆さまなどに提供すること
  • この、研究と事業の2つに携わることがミッション
  • 元々自分は研究系に携わるために国立情報学研究所に入った
    • セマンティックWebや、最近や地方自治体など行政の情報公開など、オープンデータ、オープンガバメントに携わっている
  • 研究者として入った国立情報学研究所に、CiNiiやWebcatなどがあった
    • 当時は、ウェブサービスとしてあまり魅力的ではなく、その部署の人とお話するうちに、2006年頃からCiNiiなどに仕事として携わることになった
  • そこでCiNii ArticlesやCiNii Books、NACSIS、電子リソースの管理に関するシステムなどをまさに今つくっているところ
    • NIIとして提供しているシステムの責任を背負っており、そんな状態で研究ができるのかと心配されているような現状です
        
  • 最初に申し上げた通り、図書館プロパーの人間ではありません
    • 最初は人工知能を学び、情報をどのように共有するかということに興味があり、研究しておりました
    • 当然図書館の現場の経験はなく、司書の資格もありません
    • そこから突然CiNiiに関わることになりました
  • 一番難しかったのは、ユーザーの顔が見えないということでした
    • ユーザーは何を考えているのか。何を変えればユーザーが満足するのか
    • 暗闇に手を突っ込んで変えているような状態でしたが、その中で徐々に満足いただけるよう進めています。
  • そのため、明日使える何かを今日提供できるわけではありません
    • すぐ使える知識は、昨日の「図書館100連発」というフォーラムで提供されていました
  • ここではもっと基本的なことをお話したいと思います。
       

「ウェブらしさ」を考える

  • 図書館情報学の知識もなく、でも適当につくることはできず、なにか基準がほしいなと思っていた
  • そこで「ウェブらしさ」を考えた
  • 今回のテーマの「小規模」という点は、CiNiiに合っていると思う
    • CiNiiのサービスを実際に何人でつくっていると思いますでしょうか
      • Googleは2,000人、Yahoo!は4,000人です
    • CiNiiは月間2,000万アクセスありますが、実際携わっているのは3人です
      • 実際の作業は分担しても、頭脳にあたる部分は3人です
    • 小規模という意味では、CiNiiは合っているのではないでしょうか
  • CiNiiのウェブサービスですが、僕自身が良いなと思うのは、その少ない人数でもGoogleなど大所帯とガチンコ勝負をするところです
    • それが面白いと思うのか、大変だと思うのかは人それぞれですが、そんな中で携わっております
  • 講演させていただくときに最初に質問を出して、考えていただいていることがあります  
  • ウェブとの出会いはいつでしたか?
  • どのように出会いましたか?
  • ウェブがなければ得られなかった(であろう)経験はありますか?
  • ウェブといつ出会いましたでしょうか。学校でしょうか。会社でしょうか。
  • 「ウェブらしさを考える本」を先日出版いたしました
    • 言いたいことはこちらに書いていますので、繰り返すようなことはいたしません
    • ちなみに、出版社の方には反対されたのですが、全文をウェブで公開しております
      • アクセス数は4万くらいです
      • 本は1万部程度なので、そう悪くないかもしれません
    • ぜひ、そういうところを眺めていただけると考えているところを分かっていただけると思います
  • 本題の「ウェブらしさ」について
  • なぜ図書館を語るときにウェブのことについて深掘りしなければいけないのか
  • ウェブは、これまでの常識とはかけ離れたところにあることを認識して頂ければと思います
    • ウェブは大自然のようですが、それでも最初はある人物がある目的のために作ったものです
    • その目的が少し外れていたのですが、結果として、今は情報流通の中心地になっているのです
  • もはや、ウェブで中々検索できないものは、淘汰されてしまいます
    • ウェブで検索できなければ、学生は「ありませんでした!」と堂々と答えます
    • そういうことがどんどん起こるようになっており、ある意味嘆かわしく思ました
    • しかし、あまりにもその勢いが強くて、ウェブにないならあるようにしなければいけないのではと考えるようになりました
    • 1つの例をとっても、ウェブは奇妙な世界です。
  • ウェブというのはある1人が作った世界です
    • 今は騎士の称号をもらいSir Tim Berners-Leeになっている
    • 彼はヨーロッパの研究所で最初システムライブラリアンでした
      • ウェブは図書館が生み出したものとも言えるのではないかと思っている
    • そこで提案書を書き、それを実現しても良いかと聞いたのがウェブの始まり
  • ウェブはその時点でほとんど完成していた
    • あるサーバーにページがあり、リンクで結び、というシステム
    • それができたのが1991年
    • その後Windowsが生まれたり、様々な影響を経て、今の状態になりました
    • HTTPというアドレスを全ての情報につけましょうという決まりと、サーバーとブラウザの通信の決まりなど、三種の神器を一度に生み出し、これは今も変わることなく続いています
    • このシンプルな仕組みだけでこの情報社会を作り出しました。
  • 今は数え切れないくらいサービスがあり、GoogleやYahoo!と同様にCiNiiも存在しています
    • 20年前には影も形もありませんでした
    • 今では様々な影響があり、音楽の著作権など、これまでの社会システムが想定していなかった出来事が起こっています
    • けれど、起こるからと言って忌避するわけではなっく、それに合うように変えていかなければいけないということが、図書館も含めてこれから考えて行かなければいけないことだと思います。
        
  • 「ウェブらしさを考える本」の最後に書いてある結論
    • オープンさ
    • 他人にゆだねる
    • 時間にゆだねる
    • つながりを重視
    • ベストエフォート
      • このような態度が高く評価される世界
  • 人同士の繋がりが、特にここ5年のウェブにとっていかに重要であるか
  • ベストエフォート
    • できるだけ頑張るということ
    • 完璧でなくても作りかけで公開してそこで評価を受け、変えていくことがウェブにおける成長の在り方である
  • ウェブは、このような態度、考え方が高く評価されがちな世界である
    • どんなサービスを提供するにしろ、このような態度で臨むことが、成功の秘訣
        

CiNiiをつくるときに考えたこと

  • 実際、CiNiiをやることになったときに、このウェブらしさをCiNiiにつけてあげたいと思っていた
  • 2006年当時、ウェブ系のポータルサイトは寡占化していました
    • GoogleかYahoo!が当然出会った世界で、学生を指導してもCiNiiがトップページになることは難しい
    • そんな中で、CiNiiにある日メールが来て、GoogleからGoogle Scholerを始めるので無報酬でデータを提供して欲しいという連絡がありました
    • CiNiiができて1年ほどの頃で、そのことについて所内で激論が起こりました
      • そのようなところにデータを渡すとオシマイなのではないかと反対されました
      • そこで、学生などに対しきちっとCiNiiがサービスを提供することが良いのではないかという結論になりかけていたころに、どうせGoogleやYahoo!になるのなら、そこからどう案内するのかが重要なのだという話をしました
    • 本文を提供するのではなく、メタデータを提供するだけなのだから、どうせGoogleを通しても、結局はCiNiiにたどり着くのです
    • 検索に引っかからないようにするのではなく、いかに検索からCiNiiに来てもらうことが大事なのではないかという話をしました
    • 単にデータを渡すなんていう生易しい方法ではなく、いかに引っかかりやすくするかという方法を考えたほうが、すごく面白いと主張した
      • ユーザーが検索サイトからCiNiiをよく見るようになってから、ようやっくCiNiiとは何かということを説明できる
      • 使わない時に「このサービス良いですよ」と言われても使わない
      • よく目に付く状況を作ってから、そこに価値あるコンテンツがあるということを主張しないと、ウェブのユーザーは納得しないと主張しました
  • 仮にアクセスが来たら、もっと良い情報を提供する
    • 一度入ったら抜けられない蟻地獄作戦と言っていましたが、それが正しいやり方なのではないかということを一生懸命主張し、世論をひっくり返しました
    • そこからCiNiiに関わるように
  • 2006年当時は、契約している人しかメタデータを見ることができませんでした
    • そこを、誰でも見れるようにした
    • またYahoo!とも提携して、CiNiiのデータを渡し、そちらで検索サービスを提供して、論文詳細はCiNiiが請け負った
    • そんな形で、ウェブのサービスにうまく使われることを目指して活動しています
  • CiNiiのメタデータを上手く使う方法はある
    • プログラム処理的に難しい面があったのですが、それを使いやすくするウェブAPIというものも提供するようになった
    • そのデータを利用して アプリケーションを作成するコンテストも開催た
      • 2回で50数件ほどの応募があった
      • 結構面白かったのが、スマホで見れるインターフェイスを作成したり、高校生向けに志望校を選べるような論文検索サービスを作成したりしていた
    • そういったサービスは面白く、NIIもやればいいのだがなんでもかんでもできないので、外部の人に作ってもらうような分担、新しいアイデアにデータの価値を自分たちが教えてもらような形になりました
    • Twitterを利用したアプリケーションも、論文と日常生活を組み合わせた面白い使い方だった
  • CiNiiのサービス自体を開いていく傍ら、CiNiiに来た人をいかに取り込むかということにも取り組んだ
    • デザインをやりなおすときに、なにを変えれば良いのか
    • 普通であれば、トップを変える話になるのだが、僕は論文のトップはロゴだけで良いが、とにかく論文詳細ページに力を入れるようにした
    • トップは1ページしかないが、論文は1500万ページある
    • 末端のこの1500万ページが、CiNiiにとってのトップページだと思って下さい
  • 外部のサービスから飛び込んだ人が検索できるように、末端ページに検索ボックスを置く
    • そういうところの細かい動きをデザインするよう、デザイナーをいじめ抜いた
    • そこそこ良いものができたのではないかと思う
    • しかし、それは2009年自体のもので、また最近はタブレットなども出たので、作りなおさなければいけないのではないか
  • 2005年に出たサービスを2009年に作りなおすことはあまりしないのですが、それをCiNiiで実施し、その結果が2000万アクセス
    • 平日なら平均100万アクセス、年間では2億アクセスの実績
    • トップページは6%しかなく、外部の検索エンジンが連れてくるユーザーが全体の75%を占める
    • 総アクセス数が10倍になり、新規ユーザーが増えたのだろう
  • 論文を探したい、例えば企業の方が地元の研究を探したいという場合や、病気になった時にちゃんと病気を見てもらいたい時に、CiNiiを使って論文を引いて、その病気に携わっている人に診てもらったり、様々な要望に対応できる
    • ウェブにとって、かけがえのない情報を持っている人、組織、機関は、ちゃんとうぇぶのならわしにそって情報をアップすればちゃんと見てもらえる
    • だれでも持ってる情報は価値があまりない
    • 図書館には、基本的に良い情報を持っている、ということを認める機関なので、良い情報を囲い込むのではなく、このように提供していくことが大事なのではないか
  • NACSISのシステムが来年3月に終了するので、現在はCiNiiに慣れていただくことを進めている
    • 2009年以降3年半、その間はひたすら改善の日々だった
    • ことCiNiiにおいては、ひたすらユーザーの目線を気にしており、1年前からCiNiiのページで新機能のお知らせをしている
    • そのアップデータは年間で14回行われていた
      • 平均月1回の改善である
    • その他の軽微な修正を合わせると、2、30回はバージョンアップしている
    • それを可能にするシステムや、体制を作る必要がある
    • ベンダーと協力し、チェックして修正するという作業をいかにやりやすくするか
  • 長らくやってきて思ったのは、ベストエフォートの考え方を自分たちのスタッフに植えつけることが一番大事だったということ
    • ベストエフォートは、できるだけやる、ということだが、とりあえず出して、駄目だったら修正する、というエンジニアの基本的な意識
    • 完璧なものではなくても、自分たちがやれるものをやったと思ったら、公開して、駄目だったら差し戻しも考える
    • そのためには、細かいリリースが必要
      • 新機能10個まとめて出したら、反応もどれに対してのものなのかわかりにくくなる
      • 1個ずつ小出しして、様子を見るやり方が非常に良い
    • そういうことをやることによって、小さな成功をスタッフやベンダーに覚えさせること
      • 小さな失敗でも落ち込みにくくなるし、良い影響がある
    • 2、3年の間にこの考え方を植え付けることが苦労した点でもある
    • 1つ問題があって、マニュアルを改訂する頻度が増えてしまい、図書館の方には不評
    • とりあえず、こういう体制はできたので、これから図書館の方とも協力していきたい
        

ソーシャルメディアの活用

  • もう1つ、これからやっていきたいのは、ソーシャルメディアとの対応
    • CiNiiのアカウントというのは2010年に作成しました
    • Twitterのフォロワーは7,000近くいます
      • これは図書館系のアカウントとしては多いほう
      • カーリルには負けているが
    • にしても、なにか書けば7,000人の人が見てくれている
    • そこで何をやるのかということが大事
    • 基本的にはコミュニケーションに使われることが多いが、そこに組織のサービスが入っていき、つぶやく
      • やりがちなのはお知らせというか、単にウェブページに掲載されている情報をつぶやくだけ
      • CiNiiは違って、徹底的にユーザーからの意見を聞く場所だと考えている
      • 毎日、何か問題はないか、学生の皆さんがどのように使って、何に困っているのかということを眺めたり、そういう情報を得るためになげかけたりしています
    • これをやるのは、CiNiiには現場がないから
      • 本当のところはどうなんだろうと、実態を探るために、活動しています
    • また、コミュニケーションのセーフティネットでもある
      • サービス事態がダウンしている時にユーザーにアクセスする方法は意外とない
      • 連絡することが難しいというときに、コミュニケーションをとる方法としいてTwitterを活用している。
    • もう1つ重要なのは、現場が見えないということと裏腹で、ユーザーはCiNiiを人間を作っていると思っていないということ
      • 僕自身もGoogleやYahoo!など大型の検索システムは機械的に見てしまうが、ユーザーにCiNiiは人間が作っており、ユーザーの声を反映したいという姿勢を見せることが重要だと考えている
      • 最初は1人でやっていたが、1人でやるのは難しい
      • 分からない質問もやってくる。サービスが止まったら、怒号のようにコメントがくるので、担当者がスルーする力も大事
      • こういうことに慣れるということ。やっているうちに逃げる術を学んでいく
    • ソーシャルメディアは慣れるしかしょうがない面が多い。ぜひお試しして欲しい。上手く育てば、情報サービスにとってすごく強い力になることは間違いないと思います
  • 検索エンジンから人を引きこむのが大事かという話をしたが、次はソーシャルメディアから人を引き込む力が強い
    • そこでは、どう引用されるかということが大事
    • タイトルが出るのか、書誌は引用されるか
    • 引用される方法まで気を使わなければいけなくなったので、やらなければいけないことが増えた感じ
  • サービス設計において、今は動線にいかに入り込むかということが大事
    • いかに綺麗に動線に入り込んでいくか
    • よくサービスの評価でインプレッションやコンバージョンという言葉がある
      • インプレッションは接触回数、コンバージョンは取引までたどり着いた割合
      • 大体インプレッションとコンバージョンを掛け合わせるとサービスの評価ができる
    • 図書館はコンバージョンの割合は高い。来てもらえれば利用してもらえるが、図書館の情報が図書館に来ないと分からないことが多い
      • いかに人を引きこむか。インプレッションをいかに高めるかということを注意すれば良いのではないか
  • ユーザーの心にいかに入り込むかという、お節介なところにCiNiiは注力してきた
  • 個人的に、最近知人が紹介した本を買うようになった
    • そこのリンクはAmazonだが、研究費で買うにはその他の手間がかかる作業をする必要がある
    • そこで、Amazonでボタン1つで購入できるようにシステムを作ったら、ことごとく本を購入するようになった
    • そのAPIを使って、購入する前に図書室にその本があるか調べられるようにしたら、ほとんどあったので、図書室に行く回数が増えた。
  • 情報が公開すれば、利用される。今はOPACを公開しても、公開していることを忘れられてしまう
    • それが、上手く自分の生活の中に溶け込んでいれば、人を呼び込む良い形になるのではないでしょうか
  • ヒントを得るために、ひたすら観察、自問自答する
    • ウェブを見るのはどんな時か
    • 知りたくなるのはどんな時か
  • 図書館の貸し借りだけでなく、いろんな情報サービスで割り込んでいく
  • 今、希少な資源は何か
    • 情報はコピーでき、レアさがなくなっている
    • 今は、人が興味を持っている、そのことが希少な資源になっている
    • アテンション・エコノミーというが、人々の興味、時間をありとあらゆる人が奪い合っている
    • そのためにも、変化し続けるということが大事
      • 人は動いているものを見てしまう
      • 毎日ひたすら更新しているブログなど、変わることによる興味がある
      • Twitterや小さなロゴでも、動きをいかに見せるかということは表面として大事。
    • 声が届いたことが分かると嬉しい気持ちになる
    • 全員に対してすべての要求に応えることはできないが、そういうコミュニケーションの体勢があると示すこと、そして声を返すことで、そこで得た歓びは口コミとなる
    • 大変だが、そこまで含めた広い意味でのサービスデザインをやっていければ、少なくとも成功に一歩でも近づける、重要なやり方ではないでしょうか
  • 最初の質問は、動線を考える上での質問の一つ。自分だったらどうか、他人だったらどうか、そういうことを考えることが大事
      

関/
我々がお客様にお伺いしていると、ウェブは特殊だから苦手で…というお話を聞くことが多いが、それに対応するヒントを得られたと思う。聞いていただけて、皆さまのヒントになれば嬉しいと思います。
本日のスライドについては、全く同じものではありませんが、弊社のウェブサイトにて後日ダウンロードできるようにいたしますので、どうぞご利用下さい。